☑️ まずは「購入した理由」から
『インベスコ 世界厳選株式オープン＜為替ヘッジなし＞（毎月決算型）』（通称：世界のベスト）は、派手さこそないものの、長期的な運用実績を背景に堅実な成果を積み上げてきたファンドです。華々しさよりも「じっくり育てる」姿勢に魅力を感じ、私はこのファンドの保有を始めました。
購入を決めた主な理由は、以下の3点です。
-
基準価額が1万口あたり8,500円前後という割安水準にあったこと
-
毎月150円（税引前）の安定した分配金が継続して支払われていること
-
少額から投資が始められ、保有口数が増えるごとに分配額も比例して増加するという仕組み
たとえば10万口を保有した場合、税引後（20.315%控除後）でおおよそ毎月1,200円前後の分配金が得られる計算になります。年間にして約14,000円──利回りとしてみても、決して低くない水準です。
このようなリターンを、個別株で実現しようとすればどうでしょうか？まず高配当の銘柄を見つける必要がありますし、業績悪化や減配リスクにも目を配らなければいけません。そうした調査やタイミングを気にする必要がなく、資産運用を「任せながら育てていく」ことができる点で、世界のベストは非常に心強い選択肢でした。
私のように仕事が忙しく、日中は相場を見られない方にとっては、このような自動で運用され、しかも毎月の分配という「ごほうび」が得られるスタイルは、とても相性が良いのではないかと感じています。
☑️ 比較してわかった、分配の性格の違い
このファンドを評価するうえで、他の毎月分配型ファンドとの比較は欠かせません。
私自身、同時期に以下のファンドを少額で購入して比較しています。
-
アライアンス・バーンスタイン Dコース（5万口）
-
ネクスト・ジェネレーション（6万口）
その結果、以下のような違いが見えてきました。
| ファンド名 | 分配傾向 | コメント |
|---|---|---|
| 世界のベスト | 毎月150円（継続） | 派手さはないが、安定感が光る |
| Dコース | 月によってばらつき | 期待が高かったが、無配月もあり意外と不安定 |
| ネクスト・ジェネレーション | 税引後で900円前後 | 配当額は魅力的、ただし基準価額の変動が大きい |
特に印象的だったのは、世界のベストの「安定性」です。
基準価額のブレも比較的穏やかで、分配金の額も毎月一定。
この安心感は、長期で持つうえで非常に大きなメリットになります。
Dコースは人気ファンドですが、月によって無配だったりするため、精神的に一喜一憂しやすい印象でした。
ネクスト・ジェネレーションは配当額こそ魅力的ですが、基準価額が大きく変動する場面もあり、ややギャンブル性を感じました。
その点、世界のベストは「地味だけど、続けられる」存在。
投資の初心者や、精神的に安定した運用を望む人には、非常に向いていると感じました。
☑️ 今は「仕込み期」、未来は「受け取り期」へ
2024年末時点で、世界のベストの基準価額は1万口あたり8,500円前後。過去の推移と比較しても、これは「安値圏」と言えます。この水準でコツコツと口数を積み上げておくことで、将来的に大きな果実が実ると考えました。
私が取っている戦略は、次の2本立てです。
-
毎月の分配金を自動で再投資し、保有口数を増やす
-
基準価額が一時的に下がったタイミングで追加購入する
このようにして、じわじわと「投資総額に頼らず分配額を増やす」仕組みを構築しています。仮に7年間保有し、累積の分配金で元本を回収できれば、その後は分配金がまるごと「不労所得」になります。
もちろん、投資信託に絶対はありません。相場環境や為替によって基準価額が変動したり、分配金が減額されたりするリスクは常にあります。しかし、それらを織り込んだうえでも「続けて持つ価値がある」と判断できるのが、このファンドの魅力だと思います。
☑️ その先にめざすのは「自分のベーシックインカム」
投資の目的は「増やす」だけではなく、「使う」こと。私はこのファンドを、将来のインカム戦略の一部として活用したいと考えています。
具体的には、以下のようなステップを想定しています。
-
再投資で保有口数を積み上げるフェーズ
-
ある程度の規模になったら追加購入を強化
-
生活コストを補う水準まで達したら、再投資をやめて受取型に移行
たとえば30万口（約26.4万円相当）まで積み上げたとしましょう。税引後で毎月約3,600円、年間では43,000円前後の分配が得られる計算です。これが2〜3銘柄分揃えば、月1万円を超えるインカムになります。
もちろん、それで生活全体を支えるのは難しいかもしれませんが、一定の固定収入を別口で持っているというのは、精神的にも家計的にも大きな安心材料です。
今はそのための「仕込み期」。再投資を通じて基盤を作り、将来必要なタイミングで「受け取れる資産」として育てていく。
その戦略の軸に、私はこの世界のベストを据えています。
☑️ 補足とご注意
-
本記事は、筆者個人の経験・感想に基づいた記録です。
-
特定の金融商品を推奨する意図はありません。
-
投資信託は元本保証がある商品ではなく、価格変動リスクがあります。
-
分配金の金額は将来にわたり継続・増加を保証するものではありません。
-
最終的な投資判断は、ご自身の責任でお願いいたします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
「地味だけど、続けられる。」
このキーワードに共感を覚えたなら、あなたにとっても『世界のベスト』は、長く寄り添える投資パートナーになるかもしれません。
